愛加里へ

少し時間は経っちゃったけど、15歳のお誕生日おめでとう。

今回お手紙を書かせていただくことになったので、この場を借りて愛加里に謝りたいことがあります。

愛加里が昇格するちょうど1年前、チームHの公演が「RESET」に変わると発表されました。そして同時に私のチームHへの昇格も発表されました。

そのあと始まった振り入れで、私はいま愛加里がしている大島優子さんのポジションを任せてもらっていました。

だけどそのあと色んなことがあって、そのポジションは奈子さんがすることになりました。私はそのアンダーということになりました。

その時は悔しかったけど、「アンダーでは出られるんだから」と納得させて、「頑張ろう」って思っていました。

だけど、なかなか初日が迎えられず、そんななかマネージャーさんからドラフト3期生がRESETに出ること、そして奈子さんのアンダーが愛加里になることを聞きました。正直HKTに入って一番悔しくて、一番泣きました。

心の底で理由はわかっているのに、当時の愛加里はまだ研究生だったこともあって、「何で?」ってずっと思っていました。

今思えば自分の居場所を取られたように感じていたんだと思います。凄く自分勝手です。

だから最初の頃、愛加里には本当に優しくできなくて、よく「愛加里には冷たい!」って言われてました。話しかけづらい嫌な先輩だっただろうなと思います。

思えば一番の後輩がセンターと言われた時のプレッシャーとか自分も当時感じていたのに話を聞くこともせず、そんな接し方しかできなかったことを今でも本当に後悔しています。本当にごめんね。

なのに愛加里はそんな私にも「阿紀さんはツンデレですもんねー」と笑って言いながらずっと慕ってくれてたね。そして愛加里自身はずっとセンターで頑張っていました。

初々しくて、堂々としてて、一生懸命で、キラキラしてて、色褪せることなく、それは今もそうで、さらに頼もしさも加わって。

そんな愛加里を見ているうちに愛加里のセンターが大好きになって、何より愛加里が大好きになって、自分も「いま自分にできることを精一杯しよう」と思えるようになりました。

そして今、また色んなことを経て、こうして隣で公演ができていること、そして何よりそれを愛加里が一番喜んでくれたことが本当に嬉しかったです。

コンサートでも「煽り」とか任せたらできる子と思われているけど、ギリギリまでずっと練習している姿を知っています。いつもなぜかほぼ煽り経験のない私のところに相談に来るのが実はとても嬉しいです。褒められていると私まで嬉しくなります。

いつも笑って平気な感じを出していても、多分自分でも気づかないところで責任やプレッシャーを感じてて泣いちゃうところもよく見ます。そんな時は、そうなる前にいつでも頼ってください。愛加里に頼られるのが凄く嬉しいです。

ひねくれてなくて、人懐っこくて、可愛くて、アイドルとしてのセンスも抜群で、私にないものをいっぱい持ってる愛加里が眩しくて羨ましかったこともあったけど、でもそんな素敵な愛加里が阿紀のことを「かっこいい、可愛い」って言ってくれるから、そして好きでいてくれるから今の自分に自信が持てているし、愛加里や優絵瑠たち後輩にかっこいい背中を見せたくて頑張ろうと思っています。

チームHに来てくれて本当にありがとう。私の後輩になってくれて本当にありがとう。これからも隣で「とよさん」って呼んでください。

これからもずっと愛加里に憧れてもらえる私でいられるように頑張ります。

大好きです。

15歳が愛に満ちた幸せな1年であることを願っています。

もう1人のあーちゃんこと豊永阿紀より

(2019年12月7日 スカラエスパシオ チームH「RESET」公演)