大切な相方、かおたんへ

※松村香織「須田だ」客笑
※メンバー「早い早い早い」「わかっても言っちゃダメ」

誕生日おめでとう。

おそらくSKE人生で最後の生誕祭だね。

卒業発表は秋。でもなかなか卒業しないもんだから卒業するする詐欺のレベルで私は涙も出ない境地にまで来てしまったけど、ようやく実感が湧いてきた気がする。ふとかおたんとの日々を思い返している自分がいます。

先日、同期では唯一自分の名前がコンサートタイトルに入った卒業コンサートを開いてもらっているかおたんを見て、寂しさとはまた違う「良かったね」って気持ちが溢れたよ。

私たち3期生は本当に層が厚くて、運営からの推し甲斐も人気も実力も全て兼ね備えている子がたくさんいたけど、ダンスも歌も生活面も全てにおいて王道を逆走するかおたんがまさかここまでグループに必要とされることになるなんてね。

かおたんが多くのファンの人やメンバーから「まだやめないで」そんな風に言われる存在になれたことが私まで嬉しくて、誇らしくて、感慨深いです。

昔は問題ばっかり起こして、かおたんのことで大人がバタついている様子を幾度となく見て、その度に「今度こそ解雇されるんじゃないか」といっつもドキドキさせられてきました。

そして、その注目をきっかけに茨の道の中を輝きながら走っていくかおたんが私にはずっと憧れだったよ。

私がアイドルとして思い描いていた夢を次々と私より先にかおたんが叶えていく姿は散々見てきたけど、それでも妬んだり僻んだりしなくて済んだのはかおたんが唯一無二の魅力をちゃんと持っていたから。本当にありがとうね。

でも色んなかおたんがいたね。運営を敵に回して尖ってきたかおたん。炎上キャラとして周りからの期待を無視できなくて「炎上させなきゃ自分らしくないのではないか」と悩むかおたん。(客笑)

※松村香織「そんなことないよ」

人知れずそうやって周りに気を使ってばっかりいたから、髪の毛が抜け落ちて禿げたかおたん。(客笑) それすらネタにしちゃうかおたん。SKEハウスのメンバーの前だけで見せる素直なままのかおたん。SKEファンを喜ばせたくてコツコツと映像制作したり、その中で後輩の本音を引き出したり、とにかくSKEのために魂を燃やしたかおたん。

それ以外にもグループ加入前の職業の件なども含めて、かおたんの中の全てが今のかおたんの魅力と信頼につながっているって本当にかっこいいと思う。

そんな姿を見た多くのメンバーは「かおたんだからこそたくさんの試練を乗り越えられたんだ。そんな上り詰め方は自分には真似できない」と言うと思う。

でも、実はかおたんってね、誰よりもアイドルが好きで、どうしてもアイドルになりたくて、自分をアイドルにしてくれるファンを、SKE48に居させてくれるファンをいっつも一番に考えて行動して大切にしていたメンバーだと思うんだよね。

決してかおたんが鉄人だったんじゃない。SKE48を居場所にして、アイドルを一生懸命やるっていう覚悟がかおたんをここまでにさせたんだと思う。

そして、その道のりでたくさんの人に感謝の気持ちを忘れずにいたことがかおたんがここまで愛された一番の理由だと私は思うよ。

かおたんは私の人生にも欠かせない人です。総選挙で一緒にAKB選抜に入る夢は叶わなかったけど、それでもよかったかなって今思ってる。

私が選抜落ちて、18位で呼ばれた時、自分にとって初選抜の大事なスピーチ前にあんなに泣いてくれる同期がいるなんて、今も思い出すだけで涙が出そうになります。一緒に頑張ってきた仲間が認めてくれることほど嬉しいことはありません。そんな仲間がいてくれて私は幸せです。

かおたんのいない未来は、心置きなく泣ける場も減ったりしてちょっとしんどい時もあるかもしれないけど、今までたくさん甘えさせてもらった分、悔いなく頑張ってみたいと思います。

バレエでもアイドルでも個人の成績はどう頑張っても2位までしか取れなかった私が1位を取れたのは人生で一度だけ。相方のかおたんと一緒に「ここで一発」をリクエストアワーで歌った時だけです。これ以上はない最高の相方です。本当にありがとう。

かおたん、せっかく次の道に行くのだから周りに気を使いすぎず、わがままに自分の理想の人生を夢見て楽しんでね。かおたんの正直な生き方が私たちは大好きだから。いつでも味方でいるから、ね!

あっ、最後にこれだけ言わせて。9年前に貸した高校のジャージのズボン、いい加減返して(客笑) 絶対オークションに出すなよ。

だーすー&つーまーの須田亜香里より

(2019年3月7日 SKE48劇場 チームKII「最終ベルが鳴る」公演)