21年前の3月7日午後2時50分、雲ひとつない晴天の日、愛しい宝が産まれました。

3055グラムの大きな赤ちゃん。この子はきっと大きく育つのだろうと思ってましたが、食も細く、食べさせるのに様々な工夫をしていたこと、ずいぶん懐かしく感じます。

小さくて、華奢な女の子でしたが、元気一杯で社交的。友達もたくさんいて、笑顔の絶えない幼少期でしたね。

今でもときどき思い出す忘れられない出来事があります。

絵本を読んであげている時、主人公が泣いている場面で優花が急にティッシュを持ってきて、その涙を「かわいちょー」と言い、拭いてあげていました。私の中にはない感性でしたので、驚きと感受性豊かに成長している我が子にハッとさせられました。

AKB48のオーディションに合格し、学業との両立を頑張っている頃、とてもつらいいじめに遭っていましたね。

仲良しだった友達からの裏切り。孤独の中、学校へは休まず通い、私は声をかけられないほど憔悴しているのに努力して、それを見せないように、心配させないように自分の中で解決しようとする性格と、ギリギリまで壊れそうになるまで進もうとしていた優花を自ら話してくれるまで待っていました。

表面的に強がっているけど、人一倍繊細で、寂しがり屋。そして気遣い。本当は毎日思いっきり泣きたかったでしょう。よく乗り越えたよね。

何事もストイックに走りすぎている時、私は敏感に気持ちの裏腹を心配しています。

1人プライベートで熊本の被災地へボランティアで伺ったこと。「明日行ってくるから」と自分の目で災害の凄さを目の当たりにし、どうしていいのかわからない、人間の小ささを嘆いていましたね。

AKB48に昇格させていただき、人間関係、演技、歌、ダンス、協調性などのスキルアップ。ファンの方々がそばで応援してくださるおかげで成し遂げられたことと思います。優花自身を豊かに成長させてもらいましたね。

揺れたり、もがいたり、○○にジレンマを感じることも多いでしょう。

自分で決めた芸能の道。恐れないで夢と共に自分を信じて進んでね。

優花のまっすぐな個性を活かして、人はそれぞれ同じ輝きはないから、チャンスは必ずくるはずです。

優花を応援してくださっているファンの皆様、関係者様の前にて母親として感じ、また娘に教えられた様々な驚きの一部をありのままに託させていただきました。乱文をお許しください。

今後も言葉足らずでまっすぐに進む優花をどうぞよろしくお願い致します。感謝しております。

愛する優花へ

おめでとう

母より

(2018年5月15日 AKB48劇場 チームK「最終ベルが鳴る」公演 千秋楽・田野優花 卒業公演)