かなぶんへ
かなぶん、だいぶ前のことではありますが、18歳のお誕生日おめでとう。
私の元気の源であるかなぶんのお祝いに参加できなかったのは寂しいけど、こうしてお手紙を書かせてもらえて凄く嬉しいです。
かなぶんに対する最初のイメージは、ちっちゃい子みたいに可愛くて、誰よりも元気でハツラツとしたパフォーマンスをする子。楽屋にいてくれると凄く空気が明るくなるし、私も何度救われたかわかりません。
そんなかなぶんがある日の公演前、いつものような元気がなく、心配で声をかけると「体調が悪い」とこっそり教えてくれました。でも公演中は一切そんなところを見せずにいつも通りのパフォーマンスをしていました。
プロとして当たり前のことだとはわかっていても、その当たり前が難しい中で、そんな小さな体で完璧にやっていることにうるっとしちゃうぐらい感動したのを覚えています。
2人でご飯に行った時、家に泊まりに来てくれたこともあったね。
いつもニコニコで弱音を吐かないかなぶんだから「AKBの活動で悩むことがある」って聞いて少し驚きました。
「歌って踊ることは楽しいけど、誰のために何のためにこれから頑張っていけばいいのか」
かなぶんがそう口にしたわけではないけれど、そんな風に悩んでいるのかな?って受け取りました。私もそうだったから。
その時に私は「自分の卒業コンサートはかなぶんにもきっとAKBを続けてよかったと思えるものにするね」と約束しました。忘れてないよ。
いつも元気でいてくれるから、悩んでいることを周りに気づいてもらいづらい人だからこそ私はこれからもかなぶんの笑顔を守っていきたいし、何かあった時に駆け込める存在でいたいです。きっとファンの人も私と同じ気持ちでいると思います。
コロナの影響で会えることも少なくなってしまったけど、約束は必ず守るから安心してね。
禁酒を始めたばかりでくじけそうになった私に公演後「峯岸さん、お酒飲んじゃダメですよ、ヘラヘラヘラ」って声をかけてくれたことがとっても励みになりました。
「でも友達とご飯はいいですよ、ヘラヘラヘラ」って言葉も心を軽くしてくれました。
私が無事卒業した後もかなぶんがどんな風に活動するかを私はいつまでもワクワクしながら見守りたいです。
そして20歳になった時には乾杯しながら「こんなこともあったね」って言えるのを楽しみにしているね。
これからもずっと面倒を見てください。
お返しにつらい時は抱きしめてあげるね。
峯岸みなみより
(2020年10月7日 AKB48劇場 「僕の夏が始まる 」公演)