佐藤佳穂ちゃんへ

22歳の誕生日おめでとう。

去年の生誕祭は5月の17日。誕生日からわずか1日のホヤホヤを皆とこの場所でお祝いさせてもらいました。

それに比べて今年の生誕祭は6月に突入し、きっと佳穂ちゃん自身も予期せぬことがあった1ヶ月だったと思います。

ニューシングルのMV撮影のために公演を休演。しばらくして、そろそろかなーと思った矢先に事件は起きました。

佳穂ちゃんにとって初めての「最終ベルが鳴る」公演。奇遇なことに私もその場に一緒に立ち会うことができたのですが、気づいたらステージの上から姿を消し、楽屋に戻ると顔にガーゼだらけの変わり果てた佳穂ちゃんの姿がありました。

ごめんなさいと頭を下げて涙を流し続ける佳穂ちゃんを前に、どう声をかけてあげるのかが正解なのかわからず、ただ肩に手を添えてあげることしかできませんでした。

ハムレットの舞台出演、選抜の活動、ラグーナライブ、SKEBINGO!ツアーとその1ヶ月だけを見てもなかなかのハードスケジュールの中、一番大好きだった先輩の卒業に花を添えられるようにと短い時間で初めての公演の一つのポジションを覚えあげた事実は何一つ変わりません。

ステージは生モノです。きっとリベンジすることすらできない貴重な時間だったから気持ちの整理がつくはずもないだろうけど、佳穂ちゃんの元気な姿を待っていたのは大好きだった先輩たった1人ではありません。

その場にいたたくさんのお客さんはもちろん、日頃から佳穂ちゃんのことを応援してくださっているファンの皆さん、そして何より佳穂ちゃんの一件を聞いて、どんな声をかけてあげたらいいのか、どうしたら力になれるのかと手を差し伸べようとしていた仲間の姿を忘れないでください。

これを乗り越えた佳穂ちゃんはきっとまたひとつ大きくなれる。

つらくて苦しくて涙が止まらなくなる日もあると思うけど、そんな佳穂ちゃんの力になりたい人はたくさんいます。だから目の前のことに背を向けることなく、また自分の足で歩み始めてください。じゃないと、いつまで経っても私のお家にはたどり着けないだろうしね。(客笑)

22歳、もしかしたら自分の思い通りのスタートではなかったかもしれないけど、それでこそ人生です。努力を表に出さないタイプだとは知っていたけど、でも損する部分が出ちゃってることが多いかなって思ったりもしていました。

でももう大人だしって見て見ぬふりをしていたけど、この一件があってからなんとなーく放っておけなくて、今日からでも遅くないのならばもっと色んな佳穂ちゃんを知りたいです。だからって、私はモバメは取らないですけど。(客笑)

泣いてばかりの佳穂ちゃん。私と応援してくださる皆さんと、そして皆とで明るくて楽しい未来を今日ここに約束していきましょう。

どうか笑顔いっぱいの1年になりますように。

斉藤真木子より

(2019年6月14日 SKE48劇場 チームE「SKEフェスティバル」公演)