希明へ
20歳のお誕生日おめでとう。
いつもならいるはずのその場所に今日という日に限っていられないことをもどかしく感じながら手紙を書いています。
今年に入ってすぐ、たしか2月くらいのこと。ふとTwitterのタイムラインを眺めていると目に飛び込んできた、「夕方くらいからずっと寝てた、オワタ」の文字。
以前からよく「狩りに行こうぜ!」などと意味のわからない単語が並ぶツイートが目立ち、何を考えているんだろう、何がしたいんだろうと疑問に思っていた気持ちがついに爆発。指が勝手に動き、「いい加減チームE公演覚えて」とリプライを送ってしまいました。あー、嫌われるだろうなーって覚悟はしていました。
SNSなんて自分の好き勝手書いてもいい所。そこで先輩に公開処刑のように口うるさく言われたらたまったもんじゃないもんね。
でも、その後すぐにTwitterのダイレクトメッセージが届きました。「今からやります」って。言っとくけどこれ、深夜2時半ね。マジ相変わらずだなーって思ったよ。
そこからアンダーデビューまで時間はかからず、有言実行の女だなと思いました。出来るなら最初からやれっつーの。(客笑)
希明は本当に自由人。いい、悪いという話ではなく、私には出来ないことだから凄いなーって思ってしまいます。
挑戦することって覚悟がいるし、何でもいいわけじゃないってこと。時間はかかるだろうけど、希明はちゃんと証明してくれそうな気がしています。
だから、その明るい髪色だって、派手なネイルだって、深夜の謎ツイートだって、不規則な生活だって、全部全部その時のために目をつむっています。
あっ! あとね、まだ希明のことをチャランポランだと思ってた頃、楽屋で眉間にシワ寄せながら一生懸命スマホと睨めっこしてる時があって、話を聞いたら驚きの回答が。「発射されたミサイルの行方が気になって」って。(客笑)
いやいや、真面目か! まさかのギャップに驚かされた瞬間でした。
希明を知っているファンの人もこんな感覚なのかな?
先日の握手会に「生誕祭のお手紙よろしくお願いします」って希明のファンの人が来てくれました。えー?私が?って何度もドッキリだと思って冗談で返してたんだけど、何度も足を運んでくれるもんだから、なんだかこっちも胸が熱くなっちゃって。素敵なファンの人を持ったね。
ファンの皆さんとの絆の築き上げ方なんて本当に人それぞれだけど、頑張ってることを表に出さない希明だからこそ、これからたくさんの悩みが出てくると思う。
努力を見せることが恥ずかしくて、情けないことだという気持ち、心の底から共感できる。なんてったって、私もまだその壁にぶち当たってる途中だからね。
いい意味で自分勝手で自由奔放なわが道歩んでも、それでもついてきてくれる人を精一杯愛してあげてください。その人たちのために命がけでアイドルを全うしてください。
先日、「ラムネの飲み方」公演のウイニングボールで見せたあの笑顔が忘れられません。いつかチームE公演でもあんな顔が見られるようになるといいな。
後輩みんなが楽しくて楽しくて仕方ないって、そう思える環境づくりをしてあげたいなって、あの瞬間にハっとさせられました。気づかせてくれてありがとう。
運良く今日のそのステージに私はいないし、遠慮することは何もありません。普段から秘めてる自分の気持ち、ファンのみんなとチームEのみんなに話してみてください。私は…エゴサで追います。(客笑)
っていうのは冗談で、近々ご飯でも行って、ちゃんと話そうね。
記念すべき20歳、素晴らしい日々が過ごせますように。
斉藤真木子より
(2018年10月9日 SKE48劇場 チームE「SKEフェスティバル」公演)