莉奈へ

莉奈、まずは卒業おめでとう。

お互いの将来についてよく話すけど、こんなにも早い卒業だとは思わなくて正直ビックリです。

莉奈との思い出を思い返すと、言えることから言えないことまで波乱万丈すぎて手紙には収まらないのでいくつかピックアップします。

莉奈のことは6期生オーディション二次審査の時に、「一際目立つ可愛い子がいる。この子は受かるぞ」と思ったのを今でも鮮明に覚えています。

セレクション中はお互い地方組というのもあって常にいつも行動。お揃いの服も買って仲良し小好し。やる気を見せようと、徒競走かのように鏡の前を独占して、「たまには反対側に行って」とか「後ろに下がって」なんて注意をされたこともあったよね。

最終オーディション前には「まりんと合格。ずっと一緒がいい。莉奈と合格。ダメでもズッ友」って一緒に短冊を書きに行ったよね。

今では照れくさくてお揃いなんてできないし、面と向かって言えないのに、不思議だよね。

メンバーになってからは研究生公演のオーディションが始まったり、個々の活動が増えて序列がついたり、目に見えるように結果がついてきてライバル視するようになったからか、まりんからは一緒にいないどころか連絡もあまり取らなくなったよね。

自分に余裕がなくて、莉奈の活躍が悔しくて素直に喜べないし、一緒にいるのが気まずい。そんな時期がずっと続いていたような気がします。

それでもプライベートでは莉奈はたくさんまりんをお買い物に誘ってくれたり、ご飯に誘ってくれていたよね。

話したいけど話したくなくて、会いたいけどなんか会いたくなくて、たまに断ったりして。素直になれなくて本当にごめんね。

莉奈は悩んだら必ずまりんに相談してくれて、信頼してくれているんだって本当に嬉しかったよ。

莉奈のことは放っておけないからたまにキツイ言葉や莉奈が求めてない言葉を返したけど、それに莉奈が逆ギレしてくるのも予想済みで、「可愛いなー、子供だなー」って親の気持ちだったよ。

思い返すとこんなにも莉奈からの不器用な愛をもらっていたのに、気づいたのはつい最近の話です。もう少し早く気づけていたら何か変わっていたのかなと思うと少し後悔しています。

でもこれからはお互いの生きる道が変わって、少しは素直になれるかな? もっともっと話せることが増えるかな? 仲良くなれるかな?と思うと凄く楽しみです。

何を不安に思ったのか、この前「やめても仲良くしてね」ってメッセージを突然送ってきたけど、当たり前だよ。

しょぶちー、そして友達、ライバルとしてもこれからもよろしくね。

本当に卒業おめでとう。

まりんより

(6月29日 NMB48劇場 小林莉奈 卒業セレモニー)