みこってぃへ

10年前にしたあの約束を覚えてる?とドラマや映画のような約束なんてしたことない(客笑)

内山命「マジで覚えてないと思って」
斉藤真木子 → 笑
内山命「もう顔作ってもうたもん、今。してない、約束」
斉藤真木子「前置き前置き」
内山命「ウザッ」

今から10年前、ただただ光り輝く夢を追い、それが偶然にも同じ場所にたどり着き、出会うことのできた奇跡のような関係の私たちにもついに今夜1つの終止符が打たれようとしています。

たくさん遠回りした。これでもかってぐらいどん底も味わった。

でも期待や希望に胸をふくらませて名古屋に足を踏み入れた10年前を1度も後悔したことはありません。それは、いつもすぐそばにみこってぃの存在があったからです。

こんなにずっと一緒にいたんだから、みこってぃの歩んできた10年のすべてを見てきたと胸を張って言えたらいいのだけど、私の知らないみこってぃの歴史があるのも事実です。

今でさえ予定を合わせて会ったりするけど、一時はお互いそれぞれ仕事の時間やプライベートの時間が増えて、コンサートや握手会がない日は月に2、3週間も会わないことは普通にあったよね。

私の知らないみこってぃがどんどんと増えていって、1人で寂しくなったこともあったなぁと思います。いつまでも子供な私でごめんね。

こう見えてネガティブで、意志が弱く、傷つきやすくて落ち込みやすい私と、そうじゃないみこってぃ。いつしか人間誰しもが弱くてもろい部分があると知った頃には今までの環境が日常すぎて当たり前になっていて、みこってぃは強いわけじゃないんだと、たくさんたくさん私を守ってくれたんだと気付いた頃には遅かったです。

でもみこってぃがいなければ感じられなかったぬくもりや愛が確かにありました。

まっすぐな芯があって、寛大で、どんな状況をも楽しめてしまう、そんなにみこってぃの周りにはいつもたくさんの笑顔が溢れていて羨ましかったです。

ずっとずっと他人と比べてしまうことしかできない息苦しい私に新しい視点や考え方をいつも手を差し伸べて心を軽くしてくれました。本当にありがとう。

今まで数え切れないぐらいの迷惑と心配とお世話をかけました。

そんなにみこってぃのために私は何ができただろうとふと思った時、助けられていたのは、必要としていたのは自分だっただけなのかもしれないと不甲斐なさを感じて胸が苦しくなりました。

みこってぃは優しいからきっと「そんなことないよ」と首を横に振ってくれるんだろうけど、でも今からじゃ遅いかな? もし可能であるならば、これから先の歩んでいく未来を一生かけてでも私がそばでみこってぃの力になっていきたい。ならせてください。

て、なんだかプロポーズみたいになってしまいました。

いつかは来るとわかっていた今日がこんなにも早いなんて。10周年公演をはじめ、様々なメディアでの卒業記念企画、昨日のコンサートを経てもなかなか実感が湧かずにいます。

会えなくなる、そんなわけではないはずなのにアイドル、SKE48の内山命というこの10年をずっと当たり前だと思っていたことが、そうではなくなってしまうのが不思議で仕方ないです。

今はまだ考えられないけど、この活動を続けていく先でいつかみこってぃのいない日常に慣れていく日がきっときます。

自分でも怖いなって思うけど、みこってぃがいなくなっちゃったら後輩のみんなに「真木子さん元気ない? 大丈夫?」って心配されちゃうのが自分でも目に見えてわかる。

でも、私だっていつまでも甘えてられないから、大切な人にはずっとずっと笑っていてほしいから、みこってぃがくれたたくさんの優しさと愛とぬくもりは全部ひっくるめて、明日からもこの場所で頑張っていきます。

6月からはそれぞれ別の道。寂しくなるね。でもここで培った私たちの関係はこれから先もずっと変わることはありません。

お互いが歩んだ道のその先で、きっとまた巡り会えるはずだから。そう信じています。

9年間本当にお疲れ様でした。

みこってぃの輝く未来に幸あれ。

SKE48キャプテン 斉藤真木子

(2019年5月30日 SKE48劇場 チームKII「最終ベルが鳴る」公演 内山命 劇場最終公演)