楽々へ

ママの思いつきからアイドルとは無縁の中学生が突然アイドルになって、今までよく頑張りました。

7期生のお披露目から4ヶ月。初めての「前のめり」の披露がテレビ出演で、しかもFNSうたの夏まつり。珠理奈さん、玲奈さんの隣でテレビに映った時はドキドキが止まりませんでした。間違えないようにと祈りながら見守っていたことを覚えています。

ママ達には100点満点で、たくさんのアーティストさんとお客さんのいる大きな舞台で、披露なのに凄く堂々としていて、親の私ですらビックリするくらい立派にこなしたと喜んでいましたが、SKEのファンの方々には「玲奈さんの隣にふさわしくない」と認めてもらうことができませんでした。

「そんなこと気にすることない」と言いながらも中学生のあなたはとってもとっても苦しかったと思います。

そういう時にあなたの大変さを理解して寄り添ってあげられなくて本当にごめんね。アイドルに対する知識が無さ過ぎました。

でも珠理奈さん、綾巴さんに支えてもらいながらたくさんの初めてを経験していきましたね。

色々な思いがあったはずなのに弱音を吐かなかった。逃げなかった。ほんとよく踏ん張りました。

それからの学校との両立は本当に大変でしたね。

夜遅くまで仕事してから新幹線の始発で帰って学校へ行ったり、最終で帰ってきて学校へ行ったり、仕事の空き時間に授業に出て、またお仕事に戻ったり、ギリギリまで授業を受けてお仕事したりしましたね。

ママも必死でした。公演の合間や握手会の合間に宿題したり、テスト勉強したりして、合間の時間を有効に利用すれば両立できるはずだとあなたに凄く凄く無理をさせました。

しかし、それはマネージャーさん、スタッフさん、メンバーさんにもご迷惑をおかけして、あなたの居場所が悪くなっていることにも私は気がつくことができなくて本当にごめんね。

あなたが休業を選んだ時、実はビックリしました。もうアイドルは限界だと感じているんだと思っていたからです。

しかし、もう一度リセットして、もう一度SKEの顔となりたいと考えていると聞いた時、応援してくださるファンの皆様の気持ちに応えたいとアイドルとしての責任感みたいなものも感じました。

そして復帰。復帰後は学校や勉強のことはあまり考えないで活動できると、今度こそたくさんの仕事を時間を考えないでできると意気込んでいましたが、やはり休業の半年は長かったのかな? 思うようにはいきませんでしたね。

それならばと車の免許を取り、英検の受験をし、お料理教室に通ったりと、あなたは次々と走って行きました。

今度は楽々の行きたい所へ行ってね。つらくなったら振り返ってね。そこにママが居るようにします。

まっすぐ進んできた道の曲がり角を曲がった先に何があるかわからない。曲がらなかったはずの曲がり角を曲がると歩かなかったはずの道がある。そこにはなかったはずの明日がある。その先には出会わなかったはずの奇跡があるって信じています。

私は楽々の決断を信じています。努力がないとどこへも行くことができないこと、努力はパスポートのようだと感じていること、そんな楽々を信じています。

曲がり角の先はきっと楽々にとって一番いい道があるに違いないと思っています。

今までの頑張りはこの時のためにあったんだと、そう思える時が来るまで頑張ってね。

最後に。楽々を支えてくださったファンの皆様、本当にありがとうございました。楽々にたくさんの愛と勇気と素敵な機会を与えていただきましたスタッフの皆様、本当にありがとうございました。自由人・楽々を受け入れていただいたメンバーの皆さん、ありがとうございました。

そして楽々。名前の通り自分で人生を楽しみ、周りの人を楽しませる人になってくれてありがとう。

卒業おめでとう。

ママ

(2019年9月30日 SKE48劇場 チームE「SKEフェスティバル」公演 後藤楽々劇場最終公演)