雅へ

雅、誕生日おめでとう。

生誕祭という舞台でファンの皆さん、同期の皆さん、関係者の皆さんからお祝いしてもらうこと、1年前は想像もしませんでした。皆さん、ありがとうございます。

雅は生まれてすぐに体調が非常に悪くなり、しばらく入院しなくてはならなくなりました。「この子の生命力の強さに頼るしかありません」と医師から言われた時のことを今でも覚えています。

そんな雅が成人を迎えたことをとても嬉しく思います。

小学生から中学生にかけて水泳の練習に日々明け暮れていましたね。良い結果が出て注目されるようになってからはさらに厳しい練習を繰り返し、家に帰るとご飯をいっぱい食べて、すぐに寝てしまう日々でした。

毎日毎日厳しい練習に耐え、合宿や大会の連続に明け暮れていました。「将来オリンピック選手になるのかな?」と思っていました。

ところが高校生でいじめに遭い、部屋に引きこもってしまった時期がありました。お父さんもお母さんも、もちろん雅も胸が張り裂けそうな毎日でした。

ある日「本屋さんに行ってくる」と出かけた雅が手にして帰ってきたのは宮脇咲良さんの写真集でした。ゲームかアニメだと思い込んでいたのでお母さんは驚いたそうです。

そして、「どうして宮脇さんの写真集なの?」と聞かれた雅は「宮脇さんが歌ったり踊ったりしている姿が私に勇気をくれているから。元気がもらえる」と答えたそうですね。

勇気や元気をもらったおかげで、その後なんとか学校に行けるようになったことは嬉しくて仕方ありませんでした。

しばらくしてテレビ番組の青春高校3年C組にレギュラー出演が決まった時には「将来は芸能の世界で生きていきたいのかな?」と思いました。

数ヶ月後、「HKTの最終審査を受けたい。青春高校との両立は不可能なので青春高校を辞める。人生で一番苦しい時に私を救ってくれた宮脇さんのようなアイドルになりたい」という理由を熱く語ってくれた雅に全ての選択判断を委ねました。

ありがたいことに最終審査に合格させていただき、今この場に雅は立っているのですが、自分自身努力もさることながらファンの皆さん、仲間やスタッフの皆さんのおかげだということを決して忘れないでください。

この1年の間に雅は先輩や仲間の優しいところや、いいところをいつも話してくれています。ダンスを教えてもらったこと、SHOWROOMで応援をしてもらったこと、服をもらったこと、遊びに行ったこと、相談に乗ってもらったこと。恵まれた環境の中にいると思います。これまで以上に周りの人を大切にして頑張ってください。

雅はいつも言っていますね。「私は苦しくて悲しい時に助けてくれたアイドルのような存在になりたい。今度は私が励ましたり助けたりしたい」といつも言っていますね。

大したことは何もできない私たちですが、心からのエールを送ることはできます。しっかり頑張って夢を叶えてください。

成人おめでとうございます。

お父さん、お母さんより

(2019年10月23日 西鉄ホール 研究生「脳内パラダイス」公演)