野絵へ

野絵に手紙を書くのは初めての生誕祭でファンの皆様にお祝いしていただいた時以来ですね。

あの時は「一番のファンです」と言ってしまいましたが、間違っていました。ごめんなさい。一番のファンは、どんな時でも野絵を励まし、応援してくださっていたファンの皆様でした。

卒業を発表してから今日のこの卒業公演までが本当にあっという間で、たくさんの思い出が走馬灯のように蘇ってきました。

オーディションを1人で受けに行った時のこと。転校して慣れない学生寮での生活とアイドル活動を送っていた時のこと。高校を卒業して1人暮らしを始めた時のこと。そして「アイドルを卒業しようと思う」と報告してきた時のこと。

あのわがままで、甘ったれな末っ子の野絵が15歳で自分のやりたかったアイドルの道を選び、それを実現し、そしてまた次のステップアップをする決意をしたことに驚きと感動を覚えます。

最近、野絵は「ありがとう」とよく言ってくれるようになりました。

以前はやってもらって当たり前の態度や口調に何度も喧嘩したこともありました。寂しがり屋で、それでいて強がりで、ちょっと繊細な野絵がこの6年半の間に20歳を迎え、とても成長したなと感じています。

今思うと新潟に来て、野絵の周りにはたくさんの応援団がいました。

転校して仲良くなった友達の家族。野絵が落ち込んでいたり、ご飯を食べてないと心配して声をかけ、常に見守ってくれていました。

また、学校の先生方や事務所のスタッフの皆様も大きな応援団でした。

そしてライバルであり、友達であるNGTメンバー。言葉足らずで誤解を招きやすい野絵のことをたくさんフォローしていただき、温かい応援団です。

そして最後になりますが、アイドルとしての野絵を支えて、応援してくださったファンの皆様が一番の大きな大きな応援団です。

今回もファンの皆様からお声をかけていただき、お手紙を読ませていただけたこと、大変感謝申し上げます。

野絵、ありがとう。アイドルとても楽しませてもらったよ。

たくさんの笑顔と一生懸命なダンスパフォーマンス。アイドルには向いてない声だけど、音程はまあまあ良かったよ。

アイドルとしてしか経験できないたくさんの楽しいことや大変だったこと、つらい時期も乗り越えて今の野絵がいるんですね。

野絵が野絵らしく最後まで元気でいてくれて本当に嬉しい。

卒業おめでとう。

メンバーの親御さんのように熱心に野絵をサポートしていなくてごめんね。

アイドルとしての元気な野絵を見るのは今日までですが、いつまでも優しくて元気な野絵でいてください。

それと常に感謝を忘れずに、これからもまだまだ長い人生を野絵らしく好きなように楽しんでください。

卒業してもまた次に野絵の応援団ができると思うから心配はしてないです。

母は遠くから見て、また楽しませてもらいますね。

母より

(2022年2月27日 NGT48劇場 山田野絵卒業公演)