彩希ちゃんへ
22歳のお誕生日おめでとうございます。
今回このお手紙の依頼をいただいて驚きました。
私と彩希ちゃんの初対面は都内某所の会議室。全く接点がない人との対談は初めてで、今までに抱いたことのない思いを胸に現場に向かいました。
いざ対面し、お互いがたどたどしく「おはようございます」の一言を交わしてからというもの、取材までの時間楽屋では一切の会話はなく、ただただ「気まずい」と、その言葉でしかない空気感で不安に駆られたのも束の間、しばらくすると現れたもうひと方の存在にもある意味の恐怖を感じ、今日は生きてここから帰れるのかな?と、この先もずっと忘れるはずもないあまりにもビクビクした出会いなのでした。
その日の対談では彩希ちゃんの悩みにきちんと寄り添ってあげることができず、少し不完全燃焼で現場を後にしました。
でも私たちを引き合わせてくれた偉大なる牧野アンナ先生の行動、それは決してゴールではなくスタートの一部に過ぎなくて、これからの私たち次第できっとお互いがより良い関係になっていくことがアンナ先生の恩返しになると思いました。
しかし、それからというもの、握手会会場やコンサート会場で会っても「あっ、おっ、おはよう…」とそれ以上の会話が弾むことなくとても人見知りの彩希ちゃんにタジタジです。
でも最近になって少しずつ心を開いてくれて、LINEでのやり取りは毎回長文。しっかりしてる印象でしたが、だんだんと弱い部分も垣間見えてきて、人間味あふれる彩希ちゃんの魅力にますます目が離せなくなりました。
私は彩希ちゃんの自分のあり方、こだわり抜いた生き方を羨ましいと感じています。
彩希ちゃんは選ばれた人です。自信を持つことは簡単じゃないけれど、彩希ちゃんの胸に秘めているそのAKB愛こそが一番の強みなんじゃないかな。
1人じゃ立ち向かえない壁でも皆となら目指せる頂がきっとある。今だってダメダメな私だけど、そんな私をキャプテンと認め支えてくれる大切な仲間がいつもそばにいます。
でもそんな仲間へさえも嫌われる覚悟で檄を飛ばし、厳しい言葉を投げかけなければいけない場面がある。応援してくれるファンの声に応えなきゃいけないと思う反面、理想と現実の狭間でもがき苦しむ時もある。
でも誰かがやらなきゃ変わらない。誰かが動かなければ過去には勝てない。でも踏み出すその一歩が一番怖くて一番苦しいのが現実です。
大丈夫! 世界中の誰に嫌われたって私はずっと味方でいるよ。頼りにならないかもしれないけど、いつでも力になりたいです。彩希ちゃんの愛の熱量がいつかAKBの未来で熱く燃え上がるその日まで。
名古屋から愛を込めて、お誕生日おめでとう!
SKE48 斉藤真木子より
P.S.
お互いが成長して答えを見つけられたその時にはまた対談の続きをやりましょう! BUBKAさん、よろしくお願いします。
(2019年6月21日 AKB48劇場 チーム4「手をつなぎながら」公演)