せいちゃんへ

ハタチ、おめでとう。

まさかこのタイミングでハタチのお祝いをすると思ってなかったから、お手紙を頼まれたものの私の心の準備があまりできていません。だから内容には期待しないで聞いてください。

せいちゃんからは舞台が終わった時とか誕生日の時とか色んなタイミングでお手紙をもらってるんだけど、私から書いたことってない気がして、実はこの前の誕生日プレゼントに添えて渡そうかなと思ってたんだけど、あの時は勇気が出なくて結局ちゃんと書けませんでした。

なかなか改まって言葉にできないから、今日は夜中のテンションで頑張ってみます。

岩立沙穂「夜中のテンションで書きました」

私は後輩との距離を縮めるのが得意じゃなくて、こんな風に色んなことを話せて、何も考えずに連絡ができるせいちゃんはとてもレアな存在です。

研究生で出会った時は中学1年生だったね。当時18歳だった私から見ても、とっても幼くて、「可愛いね~可愛いね~」と15期の最年少組だったせいちゃんときぃちゃんを私はとにかく可愛がっていました。

それから文房具カフェに行ったのはもう何年前なんだろう。色々と気になって当時のぐぐたすを見てみたら、どうやら私たちはカフェで竹取物語の冒頭部分を暗唱したらしいです。私は覚えてないんだけど、覚えてますか?

福岡聖菜「覚えていません」

ちなみにこれが6年前の話です。私たちはけっこう長い付き合いなんだよね。それに変なところで話が合うっていうのもこの頃に気がついて、他の人からだと微妙なリアクションをされるものでも、せいちゃんだったら「面白そう!」って乗っかってくれることが多かったから、気張らずに接することができるようになったんだと思います。

今ではせいちゃんがけっこう何でも私に言ってくれたり、甘えてくれたりするのが凄く嬉しいです。

もはや最近は「このお店に行くのに誰を誘ったらいいと思いますか?」と聞かれるようになりました。ちゃんと答えるんですけど、私は誘われていないという非常に複雑な事案です。でも聞かれなくなったら多分寂しいから、これもまた聞いてね。

頼りない私だけど、頼ってくれること、慕ってくれることに感謝してます。

あと最近せいちゃんと一緒にいて感じるのは、私がハタチの時、こんなにしっかりしてなかったよなーってこと。意外とざっくりしているところもあるけど、そういう自分のこともわかっていて、目的までたどり着けるように考えて行動できるところが凄いなって思うんだ。

真面目なんだけど、それだけじゃなくて遊び心というか、変なところというか。そういう自分の世界を表現したり、さらに広げていこうとしている姿勢にも一緒にいてたくさんの刺激をもらってます。何よりそんなせいちゃんが大好きです。

お互い今よりもっと大人になったら井戸端会議感が加速しそうだね。そんな将来も楽しみだな。だからこれからも仲良くしてね。そして色んな話をしていきましょう。

20代、色んなことを思いっきり楽しんでね。

それじゃあ、私は寝ます。おやすみなさい。

岩立沙穂

(2021年3月19日 AKB48劇場 「シアターの女神」公演)