AKB48に入って15年。

いいことばかりではありませんでしたが、どんな時にもこの劇場が私の支えになっていて。

学校で嫌なことがあって、公演に立って、歌に心を動かされて泣きながら公演をやった日もあったし、メンバーとうまくいかなくてギクシャクしながら公演をした日もあったし、凄くたくさんの人から否定をされて人前に立つのが怖くなった時もこの場所だけは自分が存在していいような、そんな気にさせてくれました。

劇場では嘘がつけません。「今日ダメだったな」って思う日もあったり、「今日は凄くよくできたな」って日もあって。プロとしては絶対に許されないことなんだけどどうしても、ずーっとこのステージに立つとそういうばらつきもあったりしてそれも全部「嗚呼、ファンの人にはお見通しなんだなー」って思ってビックリさせられることもありました。

この劇場にもう立てなくなるって思ったら凄く凄く寂しくて。テレビで疲れちゃった時にこうやって皆が温かく見守って受け入れてくれる場所がなくなった自分はどうやって頑張ればいいんだろうって凄く不安に思うこともあるんですけど、でも今までたっくさんのものをファンの方にもらってきたから、卒業しても生涯一生かけて皆さんに恩返ししたいなって思ってます。

今日この会場に来れた方はごく一部で、きっと来たくても来れない事情があったりとか、抽選当たんなかったよって方も配信で見守ってくれてるんだろうなって思います。

私はとてもアイドルとして立派ではなかったけど、一緒に歌って泣いてくれるメンバーや、こんなに素敵な衣装やステージを用意してくれるスタッフの皆さん、そしてこうやって集まって私の言葉に耳を傾けて、応援してくれて、泣いてくれるファンの皆さんに出会えただけで人としては間違ってなかったんだなって、これからを強く生きる自信になります。

今まで本当にAKB48の峯岸みなみを支えてくれてありがとうございました。

(2021年5月28日 AKB48劇場 峯岸みなみ卒業公演)