優芽へ

憧れだった初めての生誕祭おめでとう。今日は幸せな1日だったね。

まずはじめに、このように素敵な場を設けていただき、いつも応援してくださるファンの皆様、運営スタッフ、メンバーの皆様ありがとうございました。

昨今の厳しい状況の中、生誕祭委員の皆様、大変ご尽力いただいたと思います。心より御礼申し上げます。

最後まで誰からかわからないようには書くのは難しいですね。諦めます。

今から19年と4ヶ月前、几帳面な性格だったのか優芽は予定日の当日のお昼ちょうどに生まれてきてくれました。

その日から母がほんの少しそばを離れると泣き出してしまうという抜群の感度の良さを発揮し、常に抱っこかおんぶを強いられました。

幼い頃は黙々と集中して何かをすることが好きで、家ではきょうだいと歌ったり踊ったりのオンステージ。幼稚園では年下の子のお世話をよくしていました。

小学生から中学生の頃、人見知りで引っ込み思案で、欲しいものがあってもお店では親の後ろに隠れていましたね。

小学5年生の時、出かけた先でAKB総選挙のテレビが流れていました。優芽を含めほとんど知識がなかったのですが、別世界の出来事としてぼんやりと家族で眺めていたのを覚えていますか?

そんなおとなしかった優芽がアイドルを目指しはじめたことは驚きでした。

AKB16期仮研究生の時はまだ14歳でしたが、重いキャスターバッグを転がし1人で新幹線で東京に向かう姿はもっと驚きでした。

好きなことだったら臆することなくこんなにも行動力が湧き出るのだと、そういう事実に感動すら覚えたものです。

そしてNGTに加入させていただくことになり、16歳になったばかりの春、家を離れました。

私も心配でしたが、それ以上に優芽本人も日常生活や学校、活動のすべてを1人でしていくこと、そしてこれは私の推測ですが、競い合うことや発信することが苦手な性分だと自分でわかっているので、「私無理だよね」と不意に漏らし、不安そうに新潟に向かったのを今でもはっきり覚えています。

最初の1年間は毎日夜になると「家に帰りたいよー」と泣いていたこと、あとから知りました。メンバーに慰めてもらっていたと。ホームシックと戦いながら慣れない生活、大変だったね。

実は打ち明けるとそれより半年前、ドラフトの合宿の時、母は毎日泣いていました。これで優芽は家を出て行くのかもしれないと思い、寂しくて。お互い子離れ、親離れできていなかったね。

優芽は活動に関して普段ほぼ何も話してくれないのですが、これまでの3年間嬉しいこと、厳しい体験、実に濃い日々を送ってきたと思います。どんな場合でもファンの皆様の応援や励ましをいただき、メンバーやスタッフの皆様が寄り添ってくださったおかげで歩いてくることができました。関わってくださった全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

歌やダンスだけでなく、最近ではセトリを組み、フォーメーションを構成し、仲間と新しい公演を作る挑戦をしていて、頑張っているよね。

加入前から大好きなNGTで好きなことをさせていただいてる環境、幸せだね。

モバメ以外のSNSは人目が気になり発信することが未だ苦手で、「いいね」すらもそれが流れて先輩やメンバーの目に触れたら申し訳ないからなどと気にする有様で。でもそういった面も人の気持ちを考えられる長所だから悪いことばかりではないと思うよ。

その部分も大事にしながら、これからはどうしたいのか自分の気持ちを大事にしていって欲しいと思います。きっと伸び伸びと素直に活動できるようになると思います。

これを書いている今、27日に台風が直撃する予報が気になっています。遠くから足を運んでくださった皆様、お近くの方々、皆様の無事のお帰りを願っています。

今日は本当にありがとうございました。

NGT劇場がこれからもファンの皆様とメンバーの笑顔が溢れる幸せな場所であり続けますように。

母より

通称ともこさん

(2021年7月27日 NGT48劇場 「ドラサンダイスキミンナオシテネ」公演 &「まみむめも」公演)