莉羅へ
ついにこの日が来たね。
莉羅の卒業を自分が見送る側にいるとは思いませんでした。
活動初期の2014年、この頃は同じ地域の九州メンバーとして一緒に活動することが多かった私たち。そして徐々に九州メンバーからは私と莉羅が呼ばれる仕事があったりして、そこから話すようになったね。
この頃の莉羅は朝は何度起こしても全然起きてくれないし、当時沖縄になかったとあるコンビニではしゃいで爆買いしたり、「東京でしか見れない!」と、初めて見るテレビの番組を夜中まで見続けて寝不足になり、挙句の果てにはどんなところでも構わず寝てしまう。きっぱり言うけど私とは全く違うタイプ。
でも正反対だからこそ一緒にいて、莉羅を見ていて楽しかったんだと思います。
そしてさっきのMCでも言いましたが、忘れもしない私の誕生日の日に初めての大喧嘩。些細なことで1ヶ月半も話をしなかったのは後にも先にも莉羅だけだと思います。
無事に仲直りできた時は本当に安堵しました。
こうやって初期の頃のことを思い返すと確かに私が周りから「莉羅のお母さん」と言われるのは妥当だなと思います。
でもいつからかそんなことはなくなって、莉羅は朝1人で起きれるようになったし、適量の買い物ができるようになったし、身長もどんどん大きくなって、顔も大人びて、凄く成長したなと母は感じていました。
そして2017年の私のソロコンの頃。初めてのソロコンでやることが多くて、いっぱいいっぱいになってた時に一番近くにいてくれて、「なるなら大丈夫だよ」と声をかけてくれて、そばにいてくれて、どれだけ助けられたか。
初めは母と子のような関係だったのに、この頃くらいから私が莉羅に頼るようになってたね。
私が莉羅に「ありがとう」って言うと莉羅はいつも「何もしてないよ」ってよく言ってるけど、そんなことはないです。私の話を真摯に聞いてくれて励ましてくれたり、一緒に喜んでくれたり、悲しんでくれたり、色んなところで数えきれないくらい支えてくれて感謝してもしきれません。こんな存在に出会えた私は幸せ者です。
チーム8になって早7年。舞台の稽古の帰り道に卒業の旨を話してくれた時、正直引き止めそうになった自分もいたけど、莉羅が一度決めたらなかなか曲げないことはわかってたし、意外とすんなり話を聞いていました。
次の道を決めて飛び立つのはもの凄く勇気がいることだから、何度も言ってるけど、それができた莉羅は本当に凄いと思います。
きっと次の道でも楽しいこと、時にはつらいことがあると思うけど、これからも莉羅の話を私に聞かせてください。そして、私の話も聞いてください。
ひとまずアイドルとしての宮里莉羅、お疲れ様でした。
これからもずっと、おばあちゃんになってもよろしくね。
大好きです。
倉野尾成美
(2021年7月27日 AKB48劇場 チーム8・湯浅順司「その雫は、未来へと 繋がる虹になる。」公演)