愛菜へ

16歳のお誕生日おめでとう。

ファンの皆さん、スタッフの皆さん、メンバーの皆さん、いつもお世話になっています。この場をお借りして御礼申し上げます。

こうして手紙を書きながら、これまでの愛菜を思い返しています。

このような機会がなければなかなか思い返すこともなかったかな。

愛菜が私たちの元に生まれてきてくれてから16年間はあっという間でした。

生まれてすぐの検診で足の異常が発見され、小さな体ながら何度も手術を体験し、それから最近まで病院へ通うようになりました。私たち家族に訪れた初の試練でした。

「なぜ愛菜が? 申し訳ない。代われるものなら代わりたい」そんな思いで考え込んだこともありました。

そんな時、「人は平等に苦労と幸せがある」と自分に言い聞かせて期待していたことを思い出しました。

それからはとにかく元気なら何でもいいと思って育ててきましたが、お姉たんの入園式で先生の出欠に対して付き添いの愛菜が全て返事をしていたり(客笑) スーパーでお菓子を買わなかったら床に寝そべって大声で泣いてママたんがお客の冷ややかな視線を浴びてみたり、壁に取り付けたタオル掛けにぶら下がって壁ごと引っ張り抜いてみたり、「何考えとるの?」が家族の口癖になるほど常に驚かされっぱなしでした。

めちゃくちゃなことをする度に説教しようとして真剣な顔で愛菜と向き合ってみるものの、つい愛菜の笑顔で怒る気もなくさせられました。これがえなたんスマイルの始まりだったのかな?

小学校に入ってからはどちらかと言うと内向きで、人一倍照れ屋で、演劇をしてもちょい役だったり、授業参観の発表でも手が震えているような子がまさか「アイドルを真剣にやりたい。SKE48のオーディションを受ける!」と言った時にはこれまでは何をやっても長続きしなかったし、厳しい世界だからと、期待しつつも軽く落とされるものと思っていました。

でも結果は見事に9期研究生となりました。

これが遅ればせながら愛菜! 鈴木家にやってきた幸せだと思い、自分のことのように喜んだことを覚えています。

SKE48に入ってからは外に出ていることが多いので、スタッフさんやメンバー、同期の皆の前ではどのような態度で接しているかわかりませんが、家では基本的にツンデレ、負けず嫌いで、なかなか外であった出来事を話さないので、SHOWROOMやモバメで知ることを多々あります。(客笑)

戦場である劇場公演では年齢の関係で年上の同期より制限がある中で本当は悩んでいたり、悔しい思いもしていると思いますが、今日からはそんな言い訳も通用しないと思います。

今まで以上に同期の皆とどんどん刺激し合って目標に向かって突き進んでください。

愛菜は言葉足らずの子なので常に心配になりますが、今の愛菜が劇場をはじめ、表舞台でキラキラできているのは応援してくれるファンの方々をはじめ、SKE48のスタッフの皆さん、メンバーの皆さんや愛菜に関わってくれた全ての方々のおかげだよ。皆さんに心から感謝してください。

感謝は表現しないと伝わらないので、しっかりと自分の言葉や態度で伝えてください。

最後に、公演のダメ出しが厳しいDMMの最前が指定席のママたん、常に愛菜のことを一番に思ってツンデレの愛菜にうざ絡みするシスコンのお姉たん、1時間おきにスマホでタイマーをかけて、オートでほぼ大貧民ながら大富豪をやって応援してくれるじいたん、ばあたん、皆で愛菜を全力応援しています。

この1年でわかったように、一瞬で時間は過ぎていきます。1秒後、明日でも、来年でもなく、たった今から始めよう。

愛菜は待っているだけじゃダメなんだ。愛菜の可能性こそが鈴木家の未来。努力することを常に忘れず頑張れ。

愛菜にズッキュンされたいパパたんより

(2020年1月10日 SKE48劇場 「青春ガールズ」公演)