野々垣さんへ

卒業おめでとう。

卒業していく同期へお手紙を書くのは今回で3回目です。

まさか自分に頼まれるとは思ってなかったので、今の私は凄く複雑な気持ちです。何でかわかる?

私の隣で「卒業する時も須田さんからの手紙がいい」って何回も言ってましたね。残念ながら、佳穂ちゃんからだよ~。

うるさいくらい言ってたから手紙は須田さんからだろうなーって勝手に思ってたので、私に連絡が来た時は正直やばいって焦ったけど、ののちゃんも私も面と向かって気持ちを伝えることってあんまりしないから今日この機会をいただけて個人的には凄く嬉しかったです。

佐藤佳穂「佳穂からで嬉しいですか?」
野々垣美希 → 一応(?)首をタテに振る(客笑)
佐藤佳穂「良かった」

今となっては仲良しだけど、私たちは初めの頃、謎に一緒に帰ってた時期がありましたね。めちゃくちゃ気まずかったね。

口数の少ない私と、色々話そうとしてくれるののちゃん。凄く噛み合ってませんでした。

正直お互い苦手だったのは薄々感じていたけれど、今こうして一緒にいる時間が一番長いのはチームEのおかげだと思っています。チームEでよかったね。

初めてチームE公演に出るタイミングが同じで、握手会終わりに東京のレッスン場を借りて練習したり、撮影でレッスン場が使えなくなってて嘆いたり、合間にランク外コンサートや公演があってめちゃくちゃドタバタしてて、出演する日当日に「美しい狩り」の振りを覚えてたり、今となってはダメダメじゃんって思うけど、あの頃からお互いたくさん練習して経験して凄く成長しました。お疲れ様。

あの時、チームに昇格したばかりで全く馴染めずにいた私を支えてくれてたのはののちゃんだったね。

公演前に一緒にレッスン場で練習したり、衣装部屋でコソコソとメイクしたりして、1人ぼっちだと感じていた私の相手をしてくれていて凄く助かっていました。ありがとう。

お互いコンビを組んでた我らと白砂糖の相方が卒業して、なんとなく一緒にいる時間が増えたけれど、私が同期の若さについていけずに見守ってたりすると、佳穂の相手をしに来てくれるののちゃんがいて、実はほっとしていました。

これからはちゃんと周りの若さについていけるように頑張ります。すぐ泣かないようにも、もっと強くなるね。

ののちゃんはまいにちアイドルを1000日以上続けていたり、総選挙のSHOWROOM選抜に唯一2年連続で入っていたり、「Passion For You」のグルメレポーター企画に選ばれたりと私にできなかったことを成し遂げてるメンバーで、誰よりも努力家なのにそれを表に出さないところとか、さりげなく周りをフォローしてくれるところ、推しに忠実なところも、まだまだ素敵な部分がたくさんあってとても輝いていた3年だったと思います。

だけどその裏側でチームEのカップリング曲の「入り口」の振り入れの時に自分のポジションに悔しいって泣いていたののちゃんを見て、負けてほしくないって私も凄く感じていました。

この3年は楽しいことも多かったけれど、悔しいこともたくさんあったんじゃないかな。

ののちゃんが卒業する前に青春ガールズ公演に皆で立ててよかったです。皆が口を揃えて「青春ガールズ公演がしたい」って言ってたのは、ののちゃんが卒業する前に一緒にステージに立ちたかったからだと思うよ。最後に素敵なプレゼントをありがとう。皆からの気持ちも届いてますか?

ののちゃんが寂しくてたまらなくなった時は須田さんの写真を撮って送ってあげるので待っていてください。

須田さんの生誕祭に出られなくて悔しいって泣きじゃくってたり、須田さんに会えなくなるって後悔してたり、須田さんのセーラー服が可愛いとか、須田さんの舞台見るために博多まで行っちゃったり、「須田さん須田さん」ってニヤニヤしてたり、泣いてる姿をたくさん見てきたけれど、そんなののちゃんも可愛くて生き生きしてて好きだったよ。

ののちゃんと同じように、ののちゃんに会えなくなるって寂しい気持ちになってる同期やメンバー、たくさんのファンの方、ですわーずとか、きっと須田さんも寂しいと思っていると思うので、最後に皆に気持ちを伝えてあげてください。

たまには佳穂にも会いたくなってね。

ののちゃんと出会えて本当に嬉しいよ。

佐藤佳穂より

(2019年11月29日 SKE48劇場 チームE「SKEフェスティバル」公演 野々垣美希劇場最終公演)