MENU

母からのお手紙全文 (鈴木紫帆里 20歳の生誕祭)

紫帆里へ

二十歳のお誕生日おめでとう。

こうして生誕祭に手紙を書くのは初めてなので、最初に7期時代の懺悔(ざんげ)をさせてください。

5年目、中3の冬。研究生セレクションを経て、7期生としての本格的活動が始まったのが1月のリクアワ。それまでレッスンに通っていたものの、我が家では「部活のバレーボールがダンスに変わっただけ」という感覚でしたから、高校の内部進学が決まっている中、学校への対応に追われました。

ジュエルのバックで踊っている頃です。2月チームB「アイドルの夜明け」、4月チームK「逆上がり」と新公演がスタート。6月は劇場とドームシティーGロッソの同時公演と公演数が増えたこの頃は研究生公演と各チームのアンダー出演で本当に体が休まる時間が無かったよね。

Gロッソでは研究生で、前田さんのセンターポジを任されて、すっごく嬉しそうにしていたのに、一緒に喜べなくてごめんなさい。今思えばこの時が一番の「推され」時期だったのにね(笑)

そして夏休み前、成績不振で転校か活動を辞めるのかの選択を迫られた時、あなたの学校の様子をじっくり聞いてあげられませんでした。学校で自分の居場所が無くなってきていたことに気づかなくて、転校という選択肢を初めから否定していたよね。弱肉強食の世界で中途半端じゃ進めないとあなたに昇格を辞退させました。

秋、握手会やモバメが終了した頃から次第に学校へ行けなくなり、あなたから笑顔が消えました。頭の固い親のせいで、一番キラキラして楽しいはずの高1の半年間をあなたの笑顔を奪ってしまったこと、本当に情けなく申し訳なく思っています。本当にごめんなさい。

1年後、AKBに戻ってからはブランクを埋めるため必死でしたね。元7期だから当然できて当たり前。11期でもフレッシュじゃない研究生は宙ぶらりんな扱いで、嫌な思いをすることもあったよね。でも、私にあたったりすることも無く、目の前のやるべきこと、黙々とやっていました。だから1年遅れで柏木チームBに昇格できた時は本当に嬉しかったです。

あれからもうすぐ3年。チームBで若手だったあなたも大島チームKでは真ん中。秋元先生に「若いんだか歳取ってるのかわからない」と言われてしまうような悟り世代の二十歳です。今年は自分を客観的に見つめる機会も多くなるでしょう。ただ、どんな状況におかれてももがいて谷底から這い上がってきた分、20代は輝けると信じています。

あなたにはどんな風でも味方につける『紫帆里』の『帆』がありますから大丈夫。笑顔で過ごしましょう。

「最終ベルが鳴る」という意味深い演目、Coolgirlでセリが上がってる時は天井の照明にぶつかるのではないかと冷や冷やしています。くれぐれも怪我のないように気をつけてくださいね。

最後になりましたが、本日生誕祭を開いてくださったファンの皆様、いつも応援ありがとうございます。紫帆里は自分からグイグイ前に出るタイプではないので、皆様には歯がゆい思いをさせてしまっているかもしれません。また、しっかりしているように見えるので、これからも放っておかれると思います。それでもどうか見捨てずに、今後とも温かく、時には厳しく見守ってくださいますよう心からお願い致します。

紫帆里の母より

(2014年2月27日 AKB48劇場 大島チームK「最終ベルが鳴る」公演)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次