せりへ

16歳のお誕生日おめでとう。

そしてHKT48初の単独武道館公演お疲れ様でした。

16年前、ママは初めての子育てに毎日悪戦苦闘しながら小さな小さなせりと共にたくさん成長させてもらいました。まさか16年後に娘が国民的アイドルの一員になっているなんて、想像すらしていませんでした。一緒に公園で遊んだり、お風呂で髪や体を洗ってあげていた日がつい最近のように感じます。

甘えん坊で女の子らしい一面や少しやんちゃな一面など、ママはせりの成長を一番近くで見てきたので、たくさんのせりを知っています。

人見知りで自分を表現することが苦手だったせりを少しずつ変えてくれるきっかけになったのが小学校3年生の頃に出会ったダンスでしたね。オーディションのダンス審査の時に上手く踊れなかったと不安そうな顔で駆け寄ってきた時のことをママは今でもはっきりと覚えています。

中学2年生の時にHKT48・1期生オーディションに合格してからの生活は今までと180度変わり、慣れない生活に毎日ヘトヘトになって、帰ってきては疲れの抜けない姿でまた次の日のレッスンに通うせりの後ろ姿を見ては親として何度もせつない気持ちになりましたが、せりはいつも前向きでしたね。

グループの中ではダンスリーダーをさせていただき、その責任感もあり、家でDVDを見てはステージの番号を口ずさみながら寝ずに振りを覚えたり、深夜まで練習してる姿を何度も見てきました。

真面目過ぎるくらい真面目で、不器用で、がんばり屋の隠れ負けず嫌いな娘なので、今でも意見がぶつかり、口ゲンカすることも多々ありますが、成長している証拠なんだなー、たくましくなったなと嬉しい気持ちと共に、寂しい気持ちになります。

HKT48チームH 熊沢世莉奈として、常に笑顔でいる反面、家では普通の10代の女の子。毎日いろんな気持ちでいると思います。たくさんのことに悩み、笑い、涙してきたよね。ママと2人で朝方まで涙しながら語った日をママは忘れません。

そんなせりをいつも私たち家族と共に支え、奮い立たせてくれたのは応援してくれるファンのみなさんでした。「ファンは家族みたいな存在、全国に少しずつ家族を増やしたい」とせりがママに話してくれたよね。今のあなたはたくさんの家族に支えてもらっていることを忘れずに、そして今度は自分がみなさんの支えになれるよう、マイペースでいい、自分らしさを忘れず、初心を忘れず、たくさんの出会いに感謝し、たくさんの人に愛される存在になってください。

毎日いろんなことが忙しくて大変でしょうが、忙しくて大変な日々のありがたさをせりは一番知ってると思います。たくさんの経験をさせてもらっていることに感謝し、自分の居場所を自分で作れる強い人になってください。これからも一番近くで応援させてもらいます。

最後になりますが、今日娘のために劇場に足を運んでくださったみなさん、今日までいろいろと動いてくださった生誕委員のみなさん、スタッフさんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。素晴らしい生誕祭をありがとうございました。娘はきっと今日のこの日のことをずっとずっと忘れないと思います。これからもHKT48 熊沢世莉奈をよろしくお願いします。

熊沢世莉奈母より

(2013年4月30日 HKT48劇場 チームH「博多レジェンド」公演)