さっしーへ

伝えたいことがたくさんあります。長くなりますが聞いてください。

右も左もわからない私たちには贅沢すぎる劇場。まだその恵まれた環境にも気付けていない頃、さっしーがHKT48に来てくれました。

グループ立ち上げからどう進んでいくのか先が全く見えなかった私たちの元に、今思うと救世主のような存在が現れました。

センターに誰が立つのか、誰が外仕事に選ばれるのか、みんなのそんなライバル心がいつの間にか少し違う形に変化してしまって、学校のように何から何までルールを作って、自分よりも人に厳しくなって、自ら少し息苦しい場所を作り出していた私たちの中に入ってきて、いい意味で全てを壊して、明るい場所に連れ出してくれました。

視野の広さ、違う視点からの柔軟な考え方、その大きな背中に出会えていなければ今のHKTとは全く色の違うグループになっていた気がします。

先輩のいなかった私たち1期生にとって愛ちゃんと、そしてさっしーがいてくれたことは本当に心強かったです。

色んなことを教えてくれる先輩であり、怒って道を正してくれるお父さんとお母さんのようであり、寄り添ってくれるお姉ちゃんのようでもあって、さっしーが卒業する今、約8年経ってやっと私たちは本当の1期生になれる気がします。

包み込んでくれていた大好きな存在がいなくなっても自分たちでしっかり立ってグループを支えることができる気がします。

さっしーは覚えていないかもしれないけど、人と比べられて常に順位がつくことに悩んでいる間に周りがどんどん私を置いて進んでいっている気がしてネガティブになっていた頃、尾崎さんと咲良とさっしーとご飯に行きました。

その時、さっしーが何気なく言った「ポジティブになったほうが自分が楽になる」その言葉が今の私を支え続けてくれています。

何にでも考え込んでしまっていた私が「楽しんでうまくいけばラッキー! ダメだったら次頑張ろう」ってポジティブに考えることを始めてから心が軽くなりました。

私はずっと後悔していることがあります。さっしーを傷つけて、周りの人にも迷惑をかけたこと、本当に本当にごめんなさい。ずっとずっと後悔していました。こんな私を見捨てずにいてくれて本当にありがとうございます。

総選挙で1位に返り咲いた時、私たちを大事な宝物だと言ってくれました。私たちにとってさっしーこそが大事な大事な宝物です。あの時、HKT48に来てくれて本当に感謝しています。私の人生に現れてくれてありがとうございます。

またみんなで人狼ゲームしましょうね。みくりんや村重の話を聞きながら「相変わらずだな」ってワイワイご飯を食べましょう。

本当は凄く凄く寂しいです。きっとここにいるみんなが夢であればいいのにって、そう思っています。でもみんなで踏ん張って前に進みます。いつか大好きなさっしーに褒めてもらえるように、新しいHKT48に風を吹かせられるように見守っていてください。

まだ卒業コンサートは残っていますが、ご卒業おめでとうございます。幸せになってください。

松岡菜摘

(2019年4月13日 パピヨン24ガスホール チームH「RESET」公演)