奈和ちゃん、お誕生日おめでとう。

奈和ちゃんのファンの方が焦りながら「お手紙を書いてください、お願いします」と握手会で言われました。卒業発表したからでしょうか。(客笑)

もしかしたら最後になるかもしれないお手紙をどうぞ受け取ってください。

正直言って、私の中での奈和ちゃんはずーっと謎の存在でした。あまり本心が見えないというか、素がわからないというか。

2年前の総選挙前にあったゼロポジの生討論会で質問に対して無言になって泣き崩れた奈和ちゃん。何で泣いていたのか、何で質問に答えられなかったのか、ある程度の年齢を重ねていたし、考える力はあるはずなのに、当時は不思議で(仕方)ありませんでした。

でも、今思うと凄く奈和ちゃんの中で葛藤していた時だったのかもしません。

奈和ちゃんって誰かと特別群れるわけでもなくて、ちょっと暗いイメージがその当時はありました。

メンバーとプライベートでどっかに行ったりとかあんまり聞いたことも正直なかったし、まぁ反省会とか、そういう場面でもあまり意見とかを言ったりせずに、聞いている立場が多かったです。

何でだろうなー? そういうのあんまり興味ないのかなって思っていたんですが、総選挙のスピーチで話していたように、他の人から見えている自分だったり、イメージだったり、アイドル像だったり、そういうのを気にしすぎて、感情を押し殺していたことを知りました。

ここ最近、スタッフさんもメンバーも感じていることだと思うけど、奈和ちゃん自身が凄く明るくなって、楽しそうにしているのは、1人の人間として古畑奈和というものをファンの方も含めてみんなにさらけ出せているから今があるんじゃないかなと感じています。

目に見えていない何かを抱えていた奈和ちゃんがスッキリして、自分らしく活動している姿を見て、今とっても安心しています。

きっと昔のままだったら今みたいにヘアカラーにチャレンジしたり、自分の好きな服装を着たり、そういうのも全部我慢して、周りから思われている『いい子の奈和ちゃん』を演じていたと思います。

ここにいるメンバーも、ファンの皆さんも今の奈和ちゃんのことを受け入れているし、大好きです。

メンバーがどっかに行くって今話したら「私も行きたい!」って言ってるところを最近よく見ます。そういう風な関係になれたことがとっても今嬉しく思っています。

3期まで区切られる古参でもなくて、6期以降の若手でもなく、間に挟まれていて、どういう立場でいればいいのか難しいし、大変だと思うけど、江籠ちゃんと2人でしっかりと引っ張っていってほしいです。

最近6期生が何かと注目されがちだけど、負けずにしっかりと背中を見せてください。

そして個人的にはセンターや少しでも前を我武者羅に目指していた奈和ちゃんの姿がとても好きなので、その姿を私がいるうちにまた見せてほしいです。

「前のめり」で奈和ちゃんがセンターに出てきて、地鳴りみたいな歓声があった時のこと、私はずーっとあのとき覚えています。

誰でもセンターに立つことは出来ません。でも奈和ちゃんはその可能性を持っている子だと思うので、今の自分に満足せずにこれからも向上心を持って、アイドル活動をしてほしいと願っています。

最後に。「好きなものは好き、嫌いなものは嫌い」周りのことを考え過ぎずに生活してください。

22歳の奈和ちゃんの1年が去年よりも充実した年になりますように。

松村香織より

(2018年9月26日 SKE48劇場 チームKII「最終ベルが鳴る」公演)