ゆずへ

17歳のお誕生日おめでとう。

最高に尖っている君を毎日肌でひしひしと感じている父です。(客笑)

君が寝静まるのを待ってから、今この手紙を書いています。

そういう時に限って生誕祭の前日のせいか、なかなか寝てくれない君を持って、やっと寝静まってくれて、なんか今サンタクロースの気分です。

去年は去年で生誕祭の前日の夜、石塚朱莉さんの舞台を見に行った帰りやったかな? 夜遅く、なかなか帰ってこなくて、「ここどこかわからへん。迷子になったから迎えにきて!」君がお父さんとお姉ちゃんのために買ったであろう、寒さでカッチカチに冷えたたい焼きを握りしめてね。

そのたい焼きを帰ってから温め直して食べたのを昨日のように思い出します。

生誕祭前夜に迷子。大丈夫?と思ったけど、その優しさが最高に嬉しかったよ。

そんな優しい心の持ち主の君は去年の生誕祭前から春夏秋が終わる頃にかけて色々乗り越えてきたな。頑張ってたな。

一番大事な時にNMBに集中して頑張らなあかん時に不安にさせて、余計な心配かけて。それはお父さん反省してる。

色々我慢してNMBでのモチベーションを削いでしまったこと、ゆずが色んなものを犠牲にしたこと、大切な16歳を奪ってしまったこと、自分では感じています。全て受け止めさせて欲しい、とは散々話したね。

そんな父親からの贈る言葉として聞いてほしい。都合よく聞こえるかもしれないけど、ゆずを応援してくれてる方は本当にこう思ってると思うから聞いてな。

NMB48で何か大事なもの忘れてない?

劇場で踊るとかポジション覚えるとか握手会がんばるとか選抜目指すとか将来の夢のギター練習するとか、今のはNMBにおいて全て必要なものかもな。

でも一番大事だと思うのは心の底から本気にNMBを精一杯楽しむ、自分の選んだ道を全て精一杯楽しむこと。それに自分自身が気づかないと人の心に響かない、伝わらないのと違うかな?

その姿を応援している人は見たいのだと思う。自分が大好きなNMBやろ? 心の底からNMBを楽しまないと。

無くすものも壊すものも自分自身。見つけるのも作るのも自分自身。

お父さんもこの場に及んで厳しいことを言うけれど、NMB48にいる本郷柚巴の人生だから、ゆずが踏み出す時に急ブレーキをかけさせた自分にも責任がある。けど言うな。それでもこの先、本郷柚巴の人生が続くから。

人生の選択肢はこれから先にたっくさんある。自分で切りひらいてほしい。

今お父さんからは「がんばれ!」って応援して励ますことしか思いつかないかな。

無責任かもわからないけど届くまで、響くまで何度も「頑張れ」ってゆずの心に叫び続けるやろうな。

ゆずの人生、NMB48のチャレンジ。もちろん終わってもないし、まだ始まってもない。

自分の夢も大事だけど、まずNMB48を一番に、多分応援している人達はそこに注目してるよ。

自分の決めた気持ちも持ってるやろ?

優しい心の持ち主だということは知ってる。17歳のゆず、今強くなってると思うよ。

最後に。過去は変えられないし、将来なんてわからない。今NMB48を楽しんでるか? 楽しもう!今日の自分を。数秒先の未来を楽しんで。あんまり先を見据えないでいいから肩の力を抜いて、今年も今日の17歳の目の前の景色を目に焼き付けてな。

17歳のお誕生日おめでとう。

ゆずならやれる! やったれよ!

以上。

お足元が悪い中、お越しいただいた皆様、スタッフの皆様、関係者の皆様、画面を通してご覧いただいている皆様、この度は本郷柚巴の17歳の生誕祭をお祝いしていただき、支えていただいて家族共々心からお礼申し上げさせていただきます。ありがとうございました。

今後とも不器用な子ですが、本郷柚巴をよろしくお願い致します。

(2020年1月23日 NMB48劇場 チームBII「2番目のドア」公演)